8月3日(水)、我が政信会と市民ネットの6名で、「第一庁舎・長野市民会館建設基本
計画に基づく建替えに関する住民投票条例」案を議員提案で、3日から始まった9月
議会に提出しました。我々6名の議員は、市役所第一庁舎に関しては、耐震診断の結
果、震度5強の地震で3階以上の階が崩落する危険性があると判断されたことから、
早急に、防災の拠点としてしっかりしたものを建てるべき、と考えており、市民会館に
関しても、文化・芸術の振興のために必要な施設であると認識しています。しかしな
がら、合併特例債を使うため、市民理解を求めることより建設を急いできた市当局の
姿勢に対し、多くの市民の皆さんから疑問が出され、今回、地方自治法第74条第1項
の規定に基づき住民投票条例の制定を求める直接請求がなされるに至りました。署
名された2万2843名の思いをしっかりと受け止め、かつ、本来、目的・機能・用途・役
割が異なる2施設を一体のものとして建替えに賛成か反対かを問うのは、多様な市民
意見を正確に反映させることが出来ないことから、あえて、議員提案で別条例案を提
出した次第です。
直接請求による条例案と異なる主なポイントは以下の4点です。
1.市庁舎・市民会館は、目的・機能・役割・用途を異にする施設であることから、個別
に賛否を問う。
2.住民投票の実施時期は、周知期間を設定し、条例施行の日から90日以内とする。
3.投票成立要件を設け、投票総数が有権者の半分に満たないときは不成立とすると
ともに、成立しない場合にも、市長に開票と結果の告示を義務づける。
4.投票結果の尊重義務を、市長のみならず市議会にも負わせる。
2施設一体として問うことや、周知期間が足りないことから反対の方向だった会派にも
配慮し、賛成しやすく妥当な内容にしましたので、この条例案で可決を目指します。
市民の皆さんのご意見を伺うと、本当に様々な観点から様々なご意見をいただきます。
それぞれの施設の建設に関しても、単純に賛成か反対かでは言い表せない多様なご
意見があり、二者択一にならざるを得ない住民投票で決定することが妥当かについて
は、私としては疑問を持たざるを得ませんが、「急ぎ過ぎ」「ボタンのかけ違い」でここま
でこじれてしまったからには、これ以上、市民の皆さんが市政に不信感やフラストレー
ションを持たないよう、今後の市政運営に禍根を残さないよう、しっかりとご意見を伺っ
た上で、より良い方向を追求すべく、住民投票条例の成立を目指します。