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Archive for 10月, 2016

postheadericon 政務活動費について

富山市議会において政務活動費の不正使用が発覚し、11名もの議員が辞職する等、大問題になっています。長野市議会は大丈夫か?とのご心配のお声を頂戴したことから、長野市議会における政務活動費の現状についてご報告します。

平成19年10月、初当選した私と、新友会を割って出た2名、市民ネットから2名の合計5名で、議会改革を目指す新会派「政信会」を立ち上げました。代表の塩入学議員を中心に改革を先導し、日当の廃止、グリーン車の利用禁止、政務調査費の減額、一問一答方式の導入、市議会だよりへの発言議員名・議決状況の掲載等々の改革を実現してきました。政務活動費の使途基準も明確化し、議会事務局のチェック体制もしっかりしているため、長野市議会においては不正使用はないであろうと考えます。現在、会派を再編し「改革ながの市民ネット」となりましたが、今も更なる改革を目指して提言を続けているところです。

ただ、実情をお話ししますと、議員報酬は、名目だけは高いのですが、そこから日々の活動資金や慶弔費を捻出するため、可処分所得がかなり低いのが現状です。仕事の重さに比較して可処分所得が少なすぎるため、全国の市町村議会において定員割れを起こしています(おそらく村議は持ち出しになっている方が多いはずです。市議会議員の場合でも、それなりに有能なサラリーマンよりかなり低いため、志があっても家族の反対で出馬できない事例を仄聞しますし、やはり、退職金が入った後の経済的余裕のある方でないとなりずらい面があります。)。もちろん、不正受給は論外ですが、「高い報酬をもらっている」と思われるのは、一部の大都市を除いて、全国の市町村議員としては実情をわかっていただきたいと思う方が多いであろうと推察します。

地方行政は、首長と議員の二元代表制でチェック&バランスにより適切な運営を図る形になっていますので、議会が機能しないと首長の独裁になりかねない危険があります。また、地区の声を行政に反映するためにも地元議員の存在は重要だと考えます。より良き市町村政・市町村民益のために、より良き議員が活躍できるようご理解いただけましたら幸いです。

やりがいはあるのに収入が少ないのでなり手がいないって、何か農業みたいですね。そういう仕事ばかり選んでしまう私と結婚してくれた妻に改めて感謝です(^^ゞ。