header-image

postheadericon ケアリーバーへの支援、養育費の立て替え払い、保育園児へのマスク着用推奨反対、不登校特例校の設置に関して質問いたしました。

2月定例会において表題の件について質問いたしました。以下、発言を記載しますので、ぜひ、ご一読ください(^-^)。

改革・創造みらい、望月義寿でございます。通告に従い質問いたします。

最初に、ケアリーバー(社会的養護から巣立った人)への支援について質問いたします。厚生労働省は虐待や貧困などで保護され、児童養護施設や里親の家庭で暮らす子どもや若者が支援を受けられる年齢の制限を撤廃する方針を固め、今国会に児童福祉法改正案を提出する運びとなりました。成立すれば、今まで原則18歳で自立を求められたケアリーバーが、都道府県や児童養護施設などが連携して、継続的な支援が必要と判断した場合は、大人向けの就労支援や困窮者向けの給付金、医療機関につなぐまでの間、施設や里親の家庭、自立支援のための専門施設などで暮らせるようになります。

厚生労働省が令和3年4月に公表したケアリーバーの実態把握に関する全国調査では、「現在の暮らしの中で困っていることや不安なこと、心配なこと」の質問に対しては、「生活費や学費のこと」が33.6%で最多であると共に、過去1年間に医療機関を受診できなかった人は20.4%、収入より支出が多い人が22.9%に上る等、経済的困窮が明らかになりました。

また、自由記述欄からは、社会生活を送る上での知識が不足している状態で自立を求められ、社会に対応できず困惑し、相談する先を必要としている状況も見て取れます。

しかも、悉皆調査であるにも関わらず、施設や里親からケアリーバーに案内を届けることが出来たのは35.7%に過ぎず、届けられなかった64.3%のうちの6割は理由として連絡先不明を挙げています。すなわち、ケアリーバー全体の4割が巣立ち後5年以内に音信不通になっている実態が明らかになりました。連絡が取れているケアリーバーですら困窮・困惑している人が多いのに、音信不通の人は更に困難な状態にあることは容易に想像できます。ケアリーバーに対する支援、これから巣立とうとする子ども達への支援は極めて重要であり、喫緊の課題です。以下、野中こども若者局長に質問します。

児童福祉施設や里親家庭において、自立に向けた知識の習得が出来ているとお考えでしょうか。県内の状況に対する認識を伺います。

施設退所後、ケアリーバーが気軽に相談できる対応が整っているのか。自立を促すあまり、相談しづらい雰囲気はないか。ケアリーバーの相談に応じる窓口は、生活就労支援センター「まいさぽ」の他どのようなものがあるか。また、今後、相談窓口を拡充する考えはあるか。それら相談窓口の存在は、巣立ちの前にしっかりと周知されているのかについて伺います。

児童福祉法改正案が成立し、年齢制限が撤廃された場合、児童養護施設や里親家庭は速やかに対応することが求められます。余裕を持って対応できるよう、制度改正の周知を徹底するとともに、必要な場合に引き続き養護可能となるよう、県はどのように支援していくのか。また、自立に向けた助走期間の支援はどのようなことをお考えでしょうか。ご所見を伺います。

 

次に、養育費の立替払いについて質問いたします。

令和3年2月定例会において、養育費の立替払いを提案しましたが、立替払い制度は調停調書、公正証書などによる公的取決めが前提であり、県では取決めをしていないひとり親家庭が多い状況を踏まえ、まずは養育費の取決めを促進する旨の答弁がありました。県は来年度から「養育費履行確保事業」を拡充し、公正証書等の作成費補助を始める予定ですが、立替え払いの前提条件が整うことから、さらに踏み込んで立替払い制度を開始してはいかがでしょうか。こども若者局長のご所見を伺います。

次に、保育園児へのマスク着用推奨について質問いたします。

保育所に通う子どもへのマスク着用について、後藤厚生労働大臣は2月8日の会見で、「可能な範囲で、子どもや保護者の意図に反して無理強いすることのないように留意して、一時的にマスクの着用を推奨する」と述べられました。強制にならないよう配慮した表現ではありますが、保育現場においては、厚生労働省の指導を遵守する意向が働きますし、国が推奨すれば同調圧力により半強制的に実施されることは容易に想像できます。そもそも、マスクの着用は、適切に装着しなければ効果が限定的であり、幼児の場合は適切な装着が出来ないことが多い上、マスク表面を手で触る等、むしろマスク装着が感染拡大につながる使い方をする危険性も指摘されています。保育所においては、8時間なり10時間なりの長時間にわたって保育が行われており、それだけの長時間、保育士が担当する全ての園児にマスクを適切に装着させることは不可能です。にもかかわらず、マスクをしていない幼児がいればクレームが寄せられ、保育士・園が疲弊することも容易に想像できます。更には、マスク装着が嘔吐による窒息死を発見できず招く危険性や熱中症の危険性についても指摘されています。小児科医である川崎市健康安全研究所所長の岡部信彦氏は分科会において大反対し、東京都医師会の川上一恵理事も「とんでもない」と反対を表明、長崎大学大学院小児科学教授 森内浩幸 日本小児感染症学会理事長も「メリット(感染予防)はあるかないかわからない程度なのに、デメリットは非常に大きく、2歳以上でも着用を推奨すべきではありません。」と述べる等、子どものことを知っている関係者は反対しているにも関わらず「推奨」が既定路線になってしまいました。

多くの批判の声を受けて、要望したとされる全国知事会の平井会長は、「申し上げたのは『矛盾がある』ということで、2歳児に着けろとは一言も言っていない」と述べ、厚生労働省も、2月15日に発出したQ&Aの中で、「2歳以上の場合で、登園している子どもが保護者の希望などからマスクを着用している場合でも、正しくぴったりとマスクを着用することは子どもには難しいことも多いことから、常に正しく着用しているかどうかに注意を向けることよりも、マスク着用によって息苦しさを感じていないかどうか、嘔吐したり口の中に異物が入ったりしていないかなどの体調変化について十分に注意していただき、本人の調子が悪い場合や持続的なマスクの着用が難しい場合は、無理して着用させず、外すようにしてください。また、当然ながら、午睡の際にはマスクを外させるようにお願いします。(なお、WHOは5歳以下の子どもへのマスクの着用は必ずしも必要ないとしています。)」と述べています。推奨している厚生労働省自身が「無理して着用させず外すようにしてください。」と述べている幼児のマスク着用。効果が限定的であるにもかかわらず、幼児死亡の危険があるマスクの着用は、推奨すべきではありません。県として、園でのマスク着用はあくまで保護者が希望する場合のみとし、希望しない保護者の子どもにまでマスク着用が強制されないよう、しっかりと県内に周知を徹底すべきと考えますが、阿部知事のご所見を伺います。

 

最後に、不登校特例校の設置について質問いたします。

不登校の小・中学生が過去最多を更新する中、多様な学びの場を提供することを目的に教育機会確保法が超党派の議員立法で成立し、平成29年2月に完全施行されました。この流れを受け、文部科学省は地方自治体に不登校特例校の設置を求めていますが、県教育委員会や県内市町村においては設置する予定はないとのことです。不登校特例校設置について、どのような課題が想定されるのでしょうか。

現在、全国の不登校特例校は公立8校、私立9校の17校が設置され、不登校児童生徒に対応した特色ある指導を行っているとのことです。未設置の府県においても設置を検討する教育委員会もあり、夜間中学との併設等、様々な形での設置に向けた動きもあります。県教委では、不登校児童生徒への支援策として、オンラインや中間教室、フリースクールへの登校等を出席扱いとし、評価に反映する方策等を検討していますが、それが不登校児童生徒の教育機会確保のための万全の対応とお考えでしょうか。多様な学びの場の有効な一つの場として、本県でも市町村立、あるいは県立の不登校特例校の設置に向けて検討を始めるべきと考えますが、いかがかでしょうか。原山教育長のご所見を伺います。

追伸 質問の様子がYouTubeにアップされましたので、貼り付けます。→ https://www.youtube.com/watch?v=DrW4ivoy3GE

Leave a Reply

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)