header-image

postheadericon 日米事前協議合意(TPP)

4月12日、安倍首相はTPP交渉に向けた米国との事前協議で両国政府が合意したと表明しました。私が懸念した通り、自動車に対する関税は乗用車2.5%・トラック25%が当面維持されることになり、米韓FTAの5年・10年で関税撤廃という合意より長くすると確認され、自動車産業にとって当面何らの利益を生まない譲歩をした上に、輸入車の安全や環境性能の審査手続きを簡素化できる「輸入車特別取扱制度」の対象となる型式の要件を年間輸入量の上限2,000台以下から5,000台に緩めるとしてしまいました。その一方で、かんぽ生命保険の新商品は認めないと麻生金融担当相は表明し、農業分野における「聖域」確保はこれからという体たらくです。事前協議において、これだけの譲歩をしてしまうという「ありえない」交渉下手さ加減を見せつけた安倍首相、あきれ果てたことに、「日米合意では、日本の国益はしっかり守られている。本番はこれからだ。早く正式に交渉に参加し、日本主導でルールづくりを進めていきたい」とのこと。

TPPにおけるアメリカとの事前協議でここまで譲歩しまくって、それ故、日豪EPA交渉においてオーストラリアからも自動車の関税撤廃を先延ばしにするよう要求されているのに、成果を上げたと勘違いしている安倍首相。本交渉において「日本主導で」ルールづくりが出来ると思っているらしい安倍首相。アメリカと共に世界中で戦争することを禁止する憲法9条が気に食わないので改正したい安倍首相。その安倍首相が高い支持率を誇り、それではまだまだ物足りないと尻を叩く、更に過激な「人気者の」橋下日本維新の会代表・・・。

今、我が国は戦後最大の危機を迎えていると思います。

国民の命と安全・暮らしを守るため、今後も全力で働いてまいります。

追記 ちなみに、TPPに参加したいが故、かなり偏った経済効果の試算を安倍政権は行いましたが、GDP押し上げ効果は3.2兆円とされました。これ自体に与党自民党から、プラスの方には波及効果まで含ませておきながら、マイナスの面では直接的なものしかないと、異論が出ています。つまり、そうした偏りがある試算で3.2兆円しかメリットがない、とされているのに、最大の効果が期待できる自動車関連で譲歩してしまったわけです。TPP参加によりデメリットのほうが上回るとの試算も出てきました。参加阻止に向け、これからも取り組んでまいります(^-^)。

Comments are closed.