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postheadericon 福祉環境委員会報告(放射能測定)

9月18日(火)、長野市議会福祉環境委員会が開催され、議案・請願の審査が行われました。議案は全て原案通り可決され、所管事項審査において様々な意見・要望が出されました。議案の可決も、所管事項審査における意見・要望も概ね妥当なところでしたが…。

請願審査については、思いっきり「異議あり!」です。4件提出され、それぞれ2件づつが同趣旨の内容のため、それぞれ2件につき一括審査しましたが、「長野市の放射性物質検査に関する請願」と「放射性物質検査の充実を求める請願」、ほとんど内容が同じであるにも関わらず、前者は全会一致で可決、後者は6対2で否決されてしまいました。わずかな違いは、後者が請願趣旨で「より詳細な検査が行える機器の購入も視野にご尽力いただきたい」とあったことと、請願項目に「牛乳」の検査も、との文字が入っていたことに尽きます。国の基準では牛乳に関して、一般食材の100Bq/kgではなく50Bq/kgを基準値としたため、消費者庁から貸与されるNaIシンチレーションスペクトロメーターのスクリーニング検査では安全性を確認出来ないため、牛乳の検査を行うためにはゲルマニウム半導体検出器の購入が必要になるかもしれないから否決しようという、わけのわからない理由で否決されてしまいました。(前者の請願にも当初は「牛乳」の文字がありましたが、途中で訂正されました)。

子ども達の安全のために、わずか1700万円のゲルマニウム半導体検出器が購入出来ないほど長野市の財政は逼迫しておりません。にも関わらず、「購入せよ」とまでは言わず「購入も視野に入れて」との請願すらあっさり否決してしまう委員諸氏の感覚には愕然とします。

請願とは、全ての人に認められた憲法上の権利です。その請願を受け、それが必要なことなら、当然為すべきであり、長野市議会に出された場合、その妥当性は長野市議会が決めることです。長野市が実施する気がないからといって、議会が、「市当局の方針に反するなら否決しよう」というのでは、議会の存在意義に関わる大問題です。

委員会は、本来、委員間で議論し、問題に関する理解を深め、より良い結論を導き出す場です。故に、私は、反対委員の発言に対し、一つひとつ丁寧に反対する理由の誤りを指摘して翻意を促し、それらの発言をした委員は何ら反論出来なかったにも関わらず、否決の結論ありきの新友会・公明・無所属の委員6名が反対し、私と池田清副委員長2名の賛成で、6対2で否決されてしまいました(小林義和委員長は賛成でしたが、立場上投票出来ませんでした)。

今回の福祉環境委員会では、意見を述べたいという請願者の参考人招致を全て否決して、まさに「聞く耳持たず」の状態で請願審査に当たるという異常事態になりました。他の委員会では希望する請願者は全て参考人招致したことを考えれば、現在の福祉環境委員会の異常さがご理解いただけるかと思います。

そんな状況の下、委員長・副委員長が円滑な委員会運営を進めるお立場から、発言を抑制せざるを得ない中、フォローをいただきつつも「孤軍奮闘」してきた1年間でした。ご理解・ご支援いただいた皆様(委員長・副委員長も、もちろん含めて(^-^))に改めて感謝申し上げるとともに、市民の声を聞かない議会・委員会のあり方を変えるべく、10月の改選により別の委員会に移っても、その場でしっかりと頑張ってまいります。

(救命救急センターの請願に関しては後日ご報告します)

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